日本と北欧各国の育休と子育て支援の違いとは?
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国民の幸福度が高いで有名な北欧ですが、その理由の一つに育児に対する考え方があります。
日本が育児に対して考え方が悪いという訳ではなく、北欧各国の育休制度がしっかり整っていることが幸福度を上げている要因の一つだと思われます。
また、日本でも女性の社会進出と子育てがしやすい環境も整ってきておりますが、他の国との違いとは一体何なのでしょうか?
それらの共通するキーワードとして「育休」と「支援」がポイントになってきます。
今回は北欧各国と日本の育休制度と子育て支援の違いについてまとめました。
日本の育休とはどんなもの?
そもそも育休とは「育児休業法」という法律で定められた制度なんです。
子供が1歳に育つまで(※最大2歳)は休業することができるという制度。
条件を満たしていれば母親・父親どちらでも取得が可能ですが、子供一人に対して1回だけとなっております。
※認可保育所に入れなかった、育児をする予定がケガや病気になって行えないなどの理由で申請することで2歳までの適応になることがあります。
育休の条件とは?
- 同じ会社で1年以上勤務していること
- 週に3日以上勤務していること
- 子供が1歳になっても雇用が継続される予定であること(期間雇用の場合)
これらの条件が必要となっており、例えば契約社員であれば出産後より1年以内の契約更新が出来ない場合などは育休制度は使用できないことがあります。
パパママ育休プラス制度とは?
これは「子供が1歳になるまでに育休を取得することで、子供が1歳2か月になるまで延長できる」という制度です。
パパ・ママ育休プラスってどんな制度?使える条件をイラストで解説! - こそだてハック
【メリット】
- ママの育休が終わる前に一緒に子育てをすることができる
- 先にママの育休が終わるタイミングでも、パパが子供が1歳になっても、その後2カ月間の猶予がもてる
【デメリット】
- 子供が1歳になるまでに必ず取得しないと成立しない。
- ママ・パパのどちらかしか取得することが出来ない。
子育てしやすい国ランキング
2012年の発表になりますが、イギリスの雑誌「エコノミスト」にて幼児教育の世界ランキングを発表しています。(45か国を調査)
その結果を発表します!!
1位 ノルウェー
2位 フィンランド
3位 スウェーデン
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21位 日本
やはりトップ3には北欧3か国がランクインされています。
育休制度以外にも理由はあるでしょう。
スウェーデンには「学校の授業を何時間・どの授業を選択する」などを細かく決める制度があります。
フィンランドでは「学校が宿題を出さない。体験型の授業がほとんど。16歳まではテストがない」などの特有の教育方法があります。また、セーブ・ザ・チルドレンの「お母さんに優しい国」ランキングでは2013年と14年で1位を獲得しています。
ノルウェーでは男性の育休取得率がなんと90%以上!!これは凄いです。。。
スウェーデンの男性でも実際に最大まで育休を取得することができるのは14%です。
日本は6%・・・。
北欧各国の育休制度と子育て支援の違い
スウェーデン
- 子供一人につき480日の育休を取得することが可能
- 子供が8歳になるまで分割で取得可能
- 男性が240日、女性が240日とそれぞれが取得出来るようになっている
- カレンダー通りの計算ではなく勤務日数を基本として計算
- しかし最低でも90日は片方が取得しないと消滅するシステム
- 育児給付金制度はしっかりしており、給与の最大80%まで取得可能
- 上限額は42万円、所得が低い人でも8万6千円はもらえる
- そして子供が8歳になるまでならいつ取得しても良い
- ヴィカリエという期間限定の代理人制度が充実している
フィンランド
- 母親休業制度というものがあり、産前産後の105日間取得可能
- 前半の56日間は給与のなんと90%、後半は70%が保障
- さらに別に「親休業制度」として育休が取得可能。これは父親もしくは母親が勤務日の158日分取得可能
- 親休業制度では給与の70~75%が保障
- さらに父親休業制度もある!これは父親限定で勤務日の54日分を取得可能
- そして給与の約70~75%が保障
- 無給で良いという人は子供が3歳になるまで雇用契約を維持したまま仕事を休んでも良いという権利が両親に与えられている
- 「ネウボラ」といって保健師や助産師の検診が無料。(現地ではネウボラおばさんなどの愛称で親しまれている)
- 育児パッケージといって、ネウボラの検診を受け、出産すると政府から無料で140ユーロか育児パッケージが支給
フィンランド流子育て イクメンたちが世界に伝えたい「育児パッケージ」の効果 | ハフポスト
これはムーミンの育児パッケージです。普通に可愛くないですか?
これが政府から支給ってすごいですね。ムーミン好きならお金払ってでも欲しい品!
ノルウェー
- 最大59週の育休が父母合わせて取得可能
- 出産前の3週間も含めて育休49週を選ぶと、なんと給与の100%が保障
- 59週を選ぶと80%が保障
- 2014年以降では「パパクオーター制度」実施され、父親限定で10週以上の育休を取得する制度がある
- この制度は取得しなければ消滅するため、育休取得率は90%を獲得
- しかし、取得するタイミングはスウェーデン同様で子供が3歳になるまでなら、分散が可能
- 12歳以下の子どもを持つ労働者は、年間10日間の「子ども疾病休暇」が認められている
- その休暇は有給扱いとなり、給与は100%支給。さらに、子どもが3人以上いる場合には休暇は15日に拡大。また、子どもが入院などで欠勤が長期になる場合は、長期有給休暇に切り替えることも可能
- 普通の会社では勤務時間が8時~16時
- ノルウェーの保育園⇒バーネハーゲというものがあり、3歳未満の子供を少人数で預かるサービス。自治体は必ず用意しなければならないという法律まである(待機児童はいない)
- 両親も参加できる「オープンデイケアセンター」
- 保育士資格をもつ人が責任者となる「家庭委託所」
- バーネハーゲを使用せずに個人で子育てをする場合は約日本円で10万4000円の補助金あり(最高11か月間受け取り可能)
まとめ
いかがでしたか?
やはり北欧各国で共通して言えることは「父親が育児に参加しやすい制度」が充実していることですね!!
日本ではパパママ育休プラスが導入されています。これは男性が育児に参加するためにはかなり良い政策であることは間違いありません!
他国よりも制度だけでみれば充実しているかもしれませんが、その他の支援の部分がまだまだ弱いイメージです。
北欧の育休と子育て支援を参考に日本でも可能な支援を取り入れてほしいですね。
そしたら男性の育休取得率も変化する時代も来るかもしれません!!